子育てに企業の理解を
北九州市保育士会会長 藤岡佐親子
2月未、北九州女性センターで「じぇんだーふぉ-らむ」が“保育所を語る”会を催した。5人の保育所利用の先輩ママ(フロアには多数の男性も)による、これから保育所を利用する人々への「保育所はこんなところだった」「パートナーシップのために」──等のオリエンテーションである。
「生活の場という家庭機能に加え、集団での暮らしが大切にされ、生活習慣の自立、間題解決能力の素晴らしい育ち、親への良いアドバイザーとして子供と共に育てられた」という評価は、「役に立たない認可保育所」のパッシングに耐えて頑張っている仲間たちに元気を与えてくれた。無論要望も種々出されたが「信頼できる保育者に出会えるかどうかがカギ」ということばは肝に銘じておきたい。保育者のより一層の努方と研さんと共に話題に上った国家資格化の検討に期待したいと思う。
親たちの泣き所は何といっても「ならし保育期間」と「子供の病気」である。「ならし保育無用論」もないではないが、発達の未熟性から何よりも子供の心身の疲労を軽くするため適応の準備期間は必要である。個人差もあるので期間については相互の事情を分かり合う努カをしながらしなやかに対応したいが全業・行政の理解も必要である。
病気や、勤務先への発熱の電話にびくつく親たちの厳しい職場事情にも保育者たちはもっと心を使わなければならないと思う。しかし、企業にもっと理解を求めることは不可能なのだろうか。
男女共同参画社会基本法の施行に伴い、各地方自治体ではその推進条例が策定されているが、少子化間題を今世紀初頭の最大課題とするならば条例で企業にも努力義務を課せないだろうか。
子育て疲労の妻を残しての単身赴任、妊娠中の転勤命令など個人課題ときめつけず、次代の生産の担い手の健全な育ちのため考慮してほしい。
病気の時は子供の求める家族の安定した関係が保てるよう考えてほしい。北九州市保育園保健連絡協議会はその登園目安と対応のポスター、子供が病気の時は休みをというチラシを企業にも配布しようとしたが、行政の連名を求めた園医会に法的根拠がないと退けられた。独り立ちしていない心の黎明(れいめい)期の子供が家庭の温かい看護を選べるような社会にと願うものである。


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